そうして人間

こよなく愛する術もなく

手と手と手と手

真っ暗ですが、真っ暗ですが灯りもあるのは都合が良い。はははって笑って返して、そんなんないだろって思って、でも悲しくて。そんな感じで、一周してまた同じところに帰ってきて、感覚も性格も全て分かって知ってるのに繰り返して。じゃあ空飛べないのって飛べるの知ってるのに足が動かない。本当は動くけど、心が全然動かない。目が奥に入って体ごと後ろに倒れてしまう、伝えようとしないと伝わらない。不便だ。

もう少し簡単に出来ると思う感覚のときに、なぜ出来ないのか考えても全く理由が分からない。違う人間みたいに血が冷えて、視界が端の方まで見えるんだ、魚眼レンズみたい。不幸の始まりは自分のせいだと分かっていても理解しがたい。唐突に思う、何も出来ない。脱力感と無力感は自分を救えない井戸にはまっている。道は暗く船は後ろ向きだ。目印もなく、ただ灯りを探している。

時間が敵だ、遠くへ飛んで、未来に行きたい。過去のフィルムは腐っている。ただ、未来も腐っているに違いない。それでも線じゃなく点で飛びたい、走馬灯だけ見てて、ああこうだったなと思いたい。思い出すのは嫌な思い出と変に綺麗な思い出だけだ、何も正しく保存出来てない。今もすべて順序良く腐っていく。腐り落ちて、大虚に落ちるのが怖い。きっと後ろ向きに落ちる、時間の方が速くて私はいつか追いつかれて、取られるんだ。足元。